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「オーダーメイド医療は悪となる」ってどういうこと?

「オーダーメイド医療」は生体医療にとって悪となる?

このようなアメリカでの記事があります。

医療の最先端を誇るアメリカの経済研究所(NBER)が発表した論文は、患者一人、一人により沿った治療=オーダーメイド治療やカスタムメイド薬が一般化することで、医療の進化の足かせになるという内容です。

患者さん一人一人に合わせた治療が足かせになる?
おかしな感じですね。

体や体質は、みんな一人一人違うわけですから、逆に医療としては良いことだと思いますよね。

これは治療の良さと見るか、病院や製薬会社の儲けやコストなども合わせて見るかで見方が変わってくるのですね。

その足かせの理由ですが、例えば同じ肺がんの病気であっても、Aさんの病が治るようにオーダーメイドの薬を開発できる技術があり、開発をしたとしても、その薬はAさんにしか効果がなく、別のBさんの肺がんには、効果がない薬となってしまいます。

Aさんのために開発された薬は、Aさんに似た体質の人にしか効きません。
少数にしか必要がない薬だということがわかります。

Bさんのためだけに薬を開発したとしても同じです。

オーダーメイド医療が進めば、患者さんに合わせた数多くの薬をそれぞれ少しだけ生産するという形になってしまうのです。

その結果、特定の個人専用の薬に特化すれば、するほど、オーダーメイドとしての質は上がるものの、そのぶん治療コストも高くなります。
つまり薬を作るのに手間とお金がかかるのです。

記事の中にも「今回のNBERの論文が、効果的な医療の弱点、欠点を提起した形になったのではないでしょうか。」と書かれています。

これって、現在のその人に合わせてるものではなく平均的な効果の薬が医療の弱点であると認めているということですよね。

西洋医学も手間とお金がかかるからできないけど、できるなら、やっぱり理想はオーダーメイドの薬だと考えているようですね。

確かに自分専用の薬の開発の莫大な費用を賄うことを思うとオーダーメイト治療は悪かもしれないです。

しかし、そこで思うのですが、実はオーダーメイドの薬ってすでにあるのですよね。

それは漢方薬です。

一人一人の体質に合わせて漢方薬を選ぶ、漢方医学こそ、2000年も前から行われているオーダーメイド医療なのではないでしょうか。

となると日本の病院なら漢方薬も保険適用で処方してくれるのだから、治療費の高いオーダーメイド治療ではなく、漢方薬にすれば、すべて問題が解決するのでは・・・と思われるかもしれません。

でも、思い返してみてください。
病院で保険適用の漢方薬を処方された時、漢方薬を処方するための体質や症状の問診をとって詳しく診てもらえたことってありますか?

現実は病名や2、3の症状だけでマニュアル的に漢方薬を処方しているのです。

これでは、本末転倒です。
せっかく、一人一人に合わせるオーダーメイドの薬なのに、医者のやり方が西洋医学の考えのままなので、平均的な漢方薬の選び方になってしまっていてオーダーメイドの薬として処方されていないのです。

少なくとも、便の状態や過去の病歴などをちゃんと聞かれていないのであれば、それは、オーダーメイド医療の漢方として成り立っていませんので、ご注意を!

遺伝子レベルまで個々に合わさられる反面、治療コストが高くなる一方のオーダーメイド医療を未来の医療とするよりも、患者一人一人に合わせられる漢方薬の正しい知識を身につければ、わざわざ莫大な費用を掛けなくても、今ある漢方薬でオーダーメイド医療として、患者さんに寄り添うことができると私は思います。

ただし、そのためには今のような病名、症状マニュアルで漢方薬を選ぶのではなく、漢方薬をオーダーメイド医療といて扱うための「体質を診る能力」が必要だと思います。

ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

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