漢方専門まごころ漢方薬店

漢方と西洋医学の治療の考え方の違い

病院と漢方専門店で処方される漢方薬の違い

漢方薬は、いろいろなところで処方されます。
中には、明らかに漢方薬が専門でない病院で処方されることもあります。
通常の新薬と漢方薬の違いとはなんでしょうか?
漢方専門でない病院で漢方薬を処方する場合、西洋医学の診断をおこない処方のお薬だけが漢方薬、もしくは、新薬と漢方薬の2つの処方という方法をとっているところもあり、西洋医学も東洋医学も違いがないと思われている方もいるかもしれません。
しかし、西洋医学と東洋医学は、根本的に違う医学です。
病気の考え方も検査や診断の方法も全く違うものです。
歴史と発達してきた土地が違うので、それは当然かもしれません。
その中で西洋医学と東洋医学で最も大きな違いがあるのは、病気に対する考えかたです。

西洋医学の病気に対する考え方

西洋医学は、身体を部品単位、細胞単位で病気をみます。
個人の体質は考えません。身体の中の臓器や細胞はすべって全く同じ働きをしていると考えます。
病院では、胃腸内科、皮膚科、眼科などと身体を部品単にわけてバラバラにみます。
もちろん、必要であれば、他の科へ紹介してくれますが、各科同士は連携していません。
「皮膚は胃腸の問題と関係ないから皮膚科へ行ってください」といった感じです。
しかし、もともと身体は、バラバラに動いていません。
すべての臓器、器官がつながって、揃ってあなたなのです。
西洋医学の治療は、その原因だと考えられる部分そのものを治していく方法をとります。
胃潰瘍なら胃だけを治療し、アトピーなら湿疹のある部分だけを治療する。
その部分の症状がなくなれば、それで治療は終了です。
西洋医学も最近は、もともと1つの身体をバラバラにみていっても病気がわかりにくい部分があると考え、総合診療という各科の情報をまとめて身体を分析する方法も徐々にですが、とられてきています。

東洋医学の病気の考え方

東洋医学では、人それぞれ、特有の体質をもっていると考えます。おおまかには西洋医学のように身体の臓器などは、同じ働きをしている(胃の消化機能など)と考えますが、それぞれの体質の影響でその働きには微妙な違いがあると考えます。
仕事のストレスで潰瘍ができてしまう人。
連日、暴飲暴食しても胃のトラブルに見舞われない人。
胃の役割は同じですが、胃以外の臓器や器官が関わって、いろいろな体質に分かれます。
胃で消化されたものが、便ですぐ出ていく状態の人と出ていかない状態の人。
嫌なストレスは、身体の緊張につながることが多いのですが、ストレスも、その人の考え方によって感じ方が変わってきます。
何かものを食べた場合、胃だけで消化するわけではないので、胃の問題だといっても、いろいろな身体の中のものが関わってくるのです。
どんなものを食べているか?
どんな仕事をしているのか?
どんなストレスをもっているのか?
生活環境は、みんな違うので、その原因もみんな違います。
漢方の治療は、全身のバランスをとることによって健康な状態に調整します。
胃そのものを治していくのではなく、身体の中の余分な水を取り除いたり、冷えた胃を温めたり、全身の血の巡りを整えて胃への血の巡りを増やしたり、といった方法で、健康な時とは異なる余計な要因を取り除いていくのです。
余計な要因がなくなれば、身体の中の臓器や器官は、本来の機能をとりもどすので、結果的に治っていくということになります。
また、漢方の場合、目指しているのは、その場の症状を抑えることではありません。
最終的には、新薬も漢方薬も薬を何も飲まなくても病気や不快な症状が全くない状態です。
そのために漢方は、単純に今の症状を薬の力で抑えるのではなく、全身の体質全体をみながら整えていくという方法をとるのです。

西洋医学と東洋医学の治療の考え方のまとめ

西洋医学は、お薬の効能効果にまかせて治してもらうといったイメージです。
2,3日前から急に症状が出てきた急性症や、ウィルスや細菌による病気などは、薬の効能効果に頼って治療するのがよいと思いますが、何年もその症状で悩んでいた場合、ウィルスなど1つの単純な原因ではありません。
様々な要因が重なって悪くなっているのです。
漢方でも急性症などを薬の力に頼って治していこうとする方法や種類のものもありますが、慢性病に関しては、原因となっているものも探して生活全体もみてよくしていくのです。
自分の体質がわかれば、それにあわせて生活をどのようにしていくかの方法も実践していきます。
そうすることで、よくなっていく期間を早め、再発しない体質づくりができるのです。