手荒れの原因とステロイドの副作用
手荒れの原因のほとんどが外からの要因で起こっていることが多いと思われます。
よくある主婦湿疹なども、原因の多くは洗剤や薬剤の使用によって皮膚が荒れたり、また、かゆみや水泡を伴う場合は、菌が繁殖して皮膚がめくれて炎症を起こしている場合などです。
ご相談に来られる方からお話を伺うと、最近の病院では「手荒れ＝ステロイド外用薬」という治療がほとんどのようですね。
ステロイドは炎症を抑える働きがあります。
逆を言えば、炎症を抑えるだけのお薬なのです。
人の日常行動を考えると手荒れがひどくなってしまう原因は、菌である可能性はかなり高いと思います。
皮膚のバリア機能が弱ったところに菌が付着して、普段の皮膚なら何も起こらないような常在菌であっても、負けてしまうといった場合も考えられます。
なのになぜ、抗菌剤を処方するかどうかを検討する余地もなく、先にステロイドを処方するのか？と疑問に思います。
ステロイド外用薬ですぐに快方に向かえばよいのですが、一つ目のステロイドのお薬でよくならなければ、その上のまだ強いステロイド薬をと次々に処方されるようです。
そしてその結果、手荒れの状態は全然よくならないというケースの方もご相談に来られます。
逆にひどくなった場合は、手荒れの原因に菌の繁殖が考えられます。
なぜかというと、ステロイド外用薬は体内の免疫システムの過剰な働きを抑えて新しい炎症を起こさせない「免疫抑制作用」と炎症を抑える「抗炎症作用」があるからです。
湿疹・皮膚炎にとてもよく効くのですが、ステロイドのお薬を使用してひどくなったのなら、ステロイド薬を塗ることによって、ステロイドの免役抑制作用が働いて免疫力が低下してしまい、感染しやすくなり、より菌が繁殖しやすい環境を自ら作り出しているからと言えるからです。
治療どころか、手荒れの原因である菌の繁殖を応援してしまっているのです。
ステロイドのお薬は効果が高いお薬ですのですぐにでも反応が出ます。
使用してみて全く良くならなかったり、前よりひどくなったりした場合は、信じて使い続けるのはよくありません。
菌の可能性が考えられるのであれば、抗菌薬を試してみるのも一つかもしれません。
最近は、「手荒れ＝ステロイド外用薬」を処方するというのは、ステロイド薬の方が抗菌薬より炎症を抑える効果が高いからという理由も少なからずあるかも知れませんね。
ある手荒れの方は、病院では「手荒れの原因は外からではなく、体の中だ！」と言われたそうです。
手荒れの原因が体の中にあるような病気だったら、『掌蹠膿疱症』などの難病くらいです。
そういう可能性があることを示唆しておっしゃったのでしょうか？
もし、体の中の原因による手荒れだとしたら、アトピー性皮膚炎や蕁麻疹のように手の部分だけに限定されず、同時に体の他の部分にも湿疹や炎症が出るのが自然だと考えます。
手荒れの最初の処置の仕方で、原因の特定が間違っていたりすると大きくこじれてしまう可能性があるので、「たかが手荒れ」と思わずにしっかりとケアして下さいね。
手は日常的に最も使う部分ですので、出来るだけ早く治したいですよね。
もし、病院での診察で、手荒れになった経緯の問診もなく、ステロイド外用薬を出された場合は菌の感染の可能性はないかどうかを確認されることも一つではないでしょうか？抗菌薬の処方も考えてくれるかも知れません。
どうしてもこじれてしまったり、長年治癒できない手荒れなどもご相談くださいね。漢方薬で手荒れを治す方法もありますよ。
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