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玄米食保育園のこだわりに疑問!

子供さんの皮膚疾患のことで、ご相談に来られたお母さんからお聞きした、お話は耳を疑いたくなるようなことでした。

1才の子供さんで離乳食にしてから、お肌に赤い湿疹とかゆい症状が出るようになってきたので、一度、病院で検査をすると「たまごアレルギー」という検査結果の為、その日から卵を除去され落ち着いたそうです。

ですが、魚を食べ過ぎた日もやはり、湿疹が出るとのことで、通っている保育園にも青魚も除去してもらいたいと申し出、卵と青魚は食べさせないようにしてくれている。とのことです。

それでも、完全には湿疹が治らないので、うちにご相談に来られました。

湿疹の原因は卵や魚で、ひどく出たということを考えれば食物アレルギーのように思われました。

いろいろとお話を聞かせていただいている中で、保育園の食事はすべて和食で、ご飯が玄米ご飯で柔らかく炊いて出されるというお話でした。

「玄米は、白米と比べて消化が悪いので、特にアレルギーを持つ方にはおすすめできないので、普通の白いご飯に変えることはできないですか?」と質問したところ、そのお母さんも、以前に玄米もよくないのではないかと思い、保育園に「白米に変更してください」とお願いしました。

しかし「全員、同じものでなけらばならないのでできない」との言われたとのこと。

また、「病院の検査でアレルギーと出たものでないと除去することはできない」という返答だったそうです。

「お医者さんの診断をもう一度受けて、その診断書を持って行かれたら対応して下さるのでは、ないでしょうか?」とご提案させていただきましたが、やはり保育園の返答は「難しい…」ということです。

その保育園は市の認定の保育園なのに、市民の声が届きにくいようですね。

保育園のすべて和食にするという方針はとても良い事だと思います。

しかし、なんでも一律にするのは、どうかと思います。

人それぞれ、身体にいいものは少なからずとも違ってきます。

ましてや、1歳児という年齢は、大人と同じようにはいきません。

昔であれば、ほとんどの日本人が玄米を当たり前のように食べていたのかもしれません。

しかし、現代においては、玄米を常食としている方は少数派です。

親が玄米を食べてきた経験がないため、玄米アレルギーであったかどうかもわかりません。

果たして、子供がそのアレルギーを遺伝によって受け継いでいるのかどうかもよくわかりません。

そうなると、アレルギーを引き起こしそうなものを、避けることでしか子供を守ることができません。

これは私個人の単純な疑問ですが、そもそも保育園児に玄米食を食べさせることは本当にいいことなのでしょうか?

玄米は確かに栄養価も高いことから、健康のために食べることは推奨されています。ただし、よく噛んで食べることが条件です。

よく噛んで食べないと玄米に含まれる豊富な栄養も身体に吸収できないのです。玄米を噛む回数は、30回以上と言われるくらい、「よく噛む」ということが大前提なんです。

玄米の専門家の方も「玄米は消化が悪いので、食事に十分な時間をかけられない早食いの方やしっかり噛まない方は食べないでください」とはっきりおっしゃっているくらいです。

また、乳児の歯が全部生え揃うのは生後2年。

保育園は学年単位ですので、同じクラスの子供であっても最大11ヶ月の差があります。

当たり前ですが歯の生え方にも大きな個人差があります。この年齢の1ヶ月単位の成長差はものすごく大きいのです。

数もまだ数えられない乳幼児に「最低30回は、よくかんで食べなさい。」なんて言っても到底無理ですよね。

身体も成長の途中で、腸内環境の整っているかどうかも個人差があるはずです。

アレルギー体質であれば、腸が弱いことも考えられます。

子供の頃から、健康的な食事を習慣化させると言うことはとてもよいことだと思います。

ですが、それだけ極端な方向性でされるのであれば、それなりに幅をもたせて子供たちの健康を第一に考えてもらいたいと子供を持つ母親としては思います。

健康な食事をすることによって、それに対応できない子供の身体の負担になってしまっては、本来の目的とかけ離れてしまうのではないかな。と思います。

せっかく食育熱心な保育園ですので、社会の宝である小さな子供達のためにもう少し考え方に幅をもたせていただきたいなぁ。と思った次第です。

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ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

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