漢方専門まごころ漢方薬店

漢方薬は体質にあわせないと効果がありません

体質にあった漢方薬とは?

漢方薬は体質にあわせて選ぶものです。

そもそも、「漢方薬を体質にあわせる」とは具体的に、どういったことをいうのでしょうか。

漢方薬には、説明書きに『適応症状』というものが書かれています。t

例えば、葛根湯なら悪寒、発熱、頭痛があり、肩がこわばるもの。

ここでよく誤解されますが、『適応症状』が、あてはまるからといってそれらが即、体質を示しているわけではありません。

例えば、葛根湯は、風邪の初期以外にも蕁麻疹や神経痛、授乳できない状態、大腸炎などにもよく使います。

風邪や大腸炎なら『悪寒、発熱、頭痛』があるかもしれませんが、慢性の蕁麻疹や慢性の神経痛の人が何年も『悪寒、発熱』が続いているとはありえないですね。

もしそうだったら、他の病気を疑ったほうがいいです。

では、漢方薬の説明書きにある適応症状というのは、一体、何を表しているのでしょう。

答えは、説明書きにある症状は体質を調べるための1つの情報にすぎないということです。

『頭痛』という症状を1つ考えてみても、冷えると頭痛をおこす人、熱くてのぼせて頭痛をおこす人、血圧が高くて頭痛をおこす人、風邪で頭痛をおこす人。まだまだいろいろなタイプの頭痛の人がいらっしゃると思います。

とにかく『頭痛』といっても、いろいろなタイプがいるのです。

でも漢方の本や漢方薬の記載には、適応症状に『頭痛』と書いてあるだけ。

『頭痛ってどんなタイプの頭痛なの?』これがわからないと体質は分析できないのです。

症状だけをあわせて漢方薬を選んでも、漢方薬は、効果を発揮しません。

なぜなら、漢方薬は、症状に合わせて選ぶのではなく、体質に合わせて選ぶものだからです。

症状だけで選ぶ漢方薬の危うさについては、こちらから==リンク 症状漢方について==

あなたにあった漢方薬を選ぶめの体質分析の方法

漢方薬を選ぶときは、症状だけをあてはめればいいわけではないのです。

病位といって、病気の経過や病気の勢いを推し量ったり「どんなところに住んでいるか?」「好きな食べ物や嫌いな食べ物?」「どんなことにストレスを受けるか?」「体力はあるほうなのか?」「強い薬を飲んでも胃は弱らないのか?」などなど。

症状以外にも知っておかなければいけないことはたくさんあるのです。

体質というのは症状も含めた、いろいろな要素を総合的に判断して決定するのです。

漢方薬と体質は鍵と鍵穴の関係

体質をいろいろな要素から判断できたとしてお、体質にあわせて漢方薬を選ぶとはどういうことなのでしょうか?

漢方は、身体のバランスを整えることによって健康な状態に調節していきます。

身体のバランスとは、血や水、気の巡りや熱のコントロール、各臓器がちゃんと働いているかどうかということです。

身体に余分な熱があれば、熱が多すぎて、普段と比べて、バランスを崩している状態だということになります。

これが、現在のあなたのバランスを崩した状態の体質。

元に戻そうと思えば、余分な熱を冷やせばいいのです。

その余分な熱をとってくれるのが、漢方薬です。

ところが、人間の身体は、熱いとか寒いか、どちらかというような単純なものではありません。

足は冷えるけど、頭はのぼせやすい。

手はほてるけど、お腹が冷えて下痢になっている。

など、複雑な状態です。

ちなみに症状だけで体質を判断しようとすると、先ほどの頭痛でいくと冷えの頭痛も熱の頭痛も『頭痛』として一緒くたになってしまいます。

そういった複雑な状態の人にあわせるために1つ1つの漢方薬には、いろいろな体質的条件があり、適応症状以外からでも体質を分析し、漢方薬を選びだすことができるようになっているのです。

あなたの体質が鍵穴、その複雑な形の鍵が漢方薬、鍵穴と鍵がぴったりとあえば、健康への扉が開くといった感じです。

あなた独自の体質、あなた独自の鍵穴。

500種類以上ある漢方薬の中にあなたに体質にピッタリの漢方薬があるはずです。

漢方薬は、決して症状をあてはめて、選ぶものではありません。

★当店では、しっかり全身の状態をみて、あなただけの体質を判断して、最適な漢方薬をお選びします。
大阪在住でない遠方の方でもネット漢方相談、電話漢方相談を行なっています。お店に来れない方もぜひ、ご相談ください。

●ご相談ご希望の方はこちらの 『漢方無料相談』 に現在の体の状態を入力し送信してください。

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【引用先及び参考図書・Webサイト】
◯ 図説東洋医学(基礎編):学研
◯ 図説東洋医学(湯液編Ⅰ):学研
◯ 図説東洋医学(湯液編Ⅱ):学研
◯ 漢方概論:創元社
◯ 漢方臨床ノート(論考編):創元社
◯ やさしい中医学入門:東洋学術出版社
◯ 中医診断学ノート:東洋学術出版社
◯ 中医処方解説:神戸中医学研究会
◯ まんが漢方入門:医道の日本社

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

ブログの著者 国際中医師松村直哉

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