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ステロイド外用薬は自分でも買えますよ

最近、よくテレビCMで目にするフルコートf 軟膏

その他のネットでも買えるステロイド:「市販でも買えるステロイド剤の強さランク」

かゆそうな部分に塗るととても効きそうな感じで表現されています。

思わず、頼りたくなってしまいます。

こういったお薬をご自分で選んで使われる場合に、2つ注意していただきたいことがあります。

かゆみや炎症にはステロイド外用薬は効くけれど…

一つ目の注意点は、ステロイド外用薬を使うことによって、より症状が悪化することがあります。

かゆみの原因が、なにかしらの菌によってであれば、ステロイド外用薬を塗ることで、余計にかゆみや赤み、湿疹が広がったりすることがあります。

なぜかと言うと、ステロイド剤は菌が好むものだからです。

例えば、アクネ菌が原因のニキビや常在菌などの菌によってかゆみや炎症を肌が起こしている場合は、ステロイド外用薬はすぐに中止しなければなりません。

菌の場合は、ステロイド外用薬を塗ると、塗ったところが白くなって、周りの湿疹がひどくなるという症状になる時がありますので、そういった場合は、菌が原因でできた湿疹の可能性が高いですので、すぐに使用をやめてください。

菌を抑えるような薬などの治療の方向性を変えないと、肌の状態がどんどんとひどくなってしまいます。

ステロイドのもう一つの注意点は?

2つ目は、簡単に手に入る薬ではありますが、『ステロイド剤には変わりないこと』を忘れないで欲しい点です。

このフルコートfの添付文書をみてみると、強さのランクはステロイド剤のストロングです。

強さの段階で言えば、3番目に強いものになります。

そして、ステロイドは単にかゆみを止めるてくれる便利なものではなく、副作用もたっぷりとあります。

まあまあの強さの薬を自己判断で使用できる時代に

添付文書には当たり前ですが、『長期使用はしないように』と書かれています。

『5〜6日しても改善しない場合、あるいは悪化した場合は、続けてはいけません』と書かれていますので、別にお医者さんに聞かなくても、悪化すれば、誰でも使うのをやめられるとは思います。

ただ、例えば、塗ることで赤みかゆみがなくなって、良くなったとします。

そうすると、塗れば良くなると思い込み、使い続ける可能性が高くなります。

ですが、添付文書には『1週間を超えて使用しないでください』と書かれています。

ここが、このお薬の1番注意すべき点なのです。

使い続けることで、はじめはすぐに症状が引いていたものが、長期使用で、次第に効かなくなってくることがあります。

残念ながら、ステロイドに根本的に治す力はありませんし、体質も変えてくれません。

ですので、1週間、使ったら完全に中止してみてください。

2、3日して再発してくれば、ステロイドでは治らないし、添付文書の注意を無視して、使い続けなければ、症状を抑えられないといういことです。

いつの間にやら、より強いステロイド外用薬が必要に!

ドラックストアで手に入るステロイド外用薬では、症状を抑えられなくなった場合は、病院へ行けば、まだ上の強いステロイド外用薬を処方してもらえます。

しかし、薬を最大に強くしても、症状が抑えられなくなったとしたら、もうそれは、ステロイド外用薬だけでは、どうしょうもないという体からのサインです。

もう、それ以上の強いお薬はありませんから。

そこまで、症状がひどくなる前になんとかしたいですよね。

ですので、ステロイド外用薬でかゆみを抑えられている間にその症状の元の原因を解決することが大切です。

そんなことができるのかと思うかも知れませんが、大丈夫です。

かゆみや湿疹の原因は何か?

皮膚の炎症がひどくなってくると、病院ではすべてアトピー性皮膚炎で片付けられてしまいます。

(そもそもアトピー性皮膚炎とは、「よくわからない皮膚炎」という意味なのですが…)

結果がそうだとしても、1番はじめは何かのきっかけがあって皮膚の炎症が起こり出したわけです。

それをまず追求していくことが、治療の第一歩ではないかと思います。

漢方薬での治療は、とにかくステロイド外用薬のように、症状を抑えるという方法ではなく、元の原因を見つけてそこにフォーカスして、調整をし、よくしていきます。

人によっては、湿疹の出始めたきっかけが一つではないかも知れません。

そのきっかけをご相談の中で一緒に見つけていって、今の症状を改善していきませんか。

※病院の保険適用の漢方薬は、全身の問診をとらないで、証(湿疹の体質的原因)の説明もできません。

アトピーという西洋医学の病名に対して、ツムラなどの漢方薬の販売会社から貰ったマニュアルをみて、十味敗毒湯等や消風散などを選んでいるだけです。

残念ながら、こういった本来の方法を無視し選んだ漢方薬は効かないどころか、飲み続けることによって、副作用に悩まされる可能性もあります。

漢方薬を飲まれる場合は、必ず全身の問診をとってもらい、証(湿疹の体質的原因)の東洋医学としての説明を受け、納得した上で飲むようにしてください。

でないと、頑張って飲み続けていても全くの無駄か、有害なことになりかねませんので。

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ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

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