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原因不明の痛みは、医者が診ても結局、原因不明

この記事を読んだ後、「これって医者が根本的に抱えている問題を明らかにする記事なの?」と思いました。(あくまでカウンセラーの立場からみた私見ですが)

体の痛みは健康状態だけが原因とは限らない エリート男性の人生を台無しにした「隠れ病」

記事の著者はペインクリニックの専門医の方で、内容はいくつもの医療機関を経て、来院された患者さんのお話なのですが、そのエリート男性の患者さんと今の私の状態と重なるところがたくさんあったこともあり、とても気になる内容でした。

内容は3年近くの間、大学病院を含む複数の医療機関で検査を受けたのに、体のどこにも問題はなく、治療を受けたけれども症状は変わらないというもの。

何度、検査を重ねても何人もの医者の診断を受けても、痛みの原因がわからなかったわけです。

この著者(医者)は、周りの医者たちは「患者が痛むところだけを診ればいいと思っているようだ」と書いていますが、だからといって、この医者が優れた診断をしているようにも思えませんでした。

医者のお粗末な診断

別に、その痛みの原因がちゃんとわかっていれば、痛むところだけを診るだけでもいいのかもしれません。

例えば、明らかに外傷のある怪我とか。

ですが、実際には3年もの間、どの医者にもわからなかったわけです。

なぜ3年間もわからなかったかというと、現実は、どの医者の診断レベルも、そんなものだからです。

私が先日、ただれた足を診せに近所の皮膚科に行った際、包帯をまいて足を引きずりながら診察室に入ったのですが、その医者は包帯からはみ出ている湿疹部分だけを見て、「アトピーかな?」と診断とも言えない独り言のようなことを言い、足の包帯を取ることも、包帯の中がどうなっているか、一番ひどい部分を見ることさえしませんでした。

なのに、ちゃっかりステロイドの塗り薬を処方したのです。

患者の私にしたら、何を根拠にその薬?と疑問だけが残りました。

どうせ、マニュアル治療のルーティンワークというのはわかっていますが。

痛むところさえ、ちゃんと診てもらえてない

明らかに一番ひどいであろう部分は包帯の下だということを予想できるはずなのに、そこはスルー。

そんな医者の診断など適当としか思えません。

多分、患者の病状や治療、医療自体に対して興味がないんでしょうね。

そして、この記事を書いた医者は、そんな一般的な医者とは違うのか?と思って、期待しながら記事を読み進めていきました。

すると、

以下記事より引用:「男性の体を診ると、全体的に硬かった以外、目立った異常はみられなかった。筆者は体の痛みやコリは運動不足によるもの(廃用症候群)と診断し、生活習慣を立て直し、朝起きる時間と夜寝る時間を決め、運動療法を少しずつ始めて筋力と柔軟性をつけていくように指導した。」

ここでも、医者の診断?ともつかないようなものが繰り広げられていることがわかります。

運動不足からの痛みだったら、近所のおばさんでもわかりそうな診断?です。

「あんた、ちょっとは運動したほうがいいよ」みたいな。

運動不足だったら、さすがに3年間の様々な医療機関のどこかの診察でわかりますよね。

医者のざっくりとした、わかりにくいアドバイス

患者にしてみれば、びっくりですよね。

さんざん、悩んで何箇所ものいろいろな病院に行った挙句の診断が、『ただの運動不足』

また、それをドヤって記事にしているところがこの医者の残念さに拍車をかけています。

さらには、「運動療法を少しずつ始めて、筋力と柔軟性をつけていくように」という、またまた、ざっくりした指導をされたため、患者のエリート男性は、3時間のジョギングを毎日、10日間続けた結果、体の痛みが増したとのこと。

3週間後、今度はこの医者は、「運動をしろとアドバイスしたが、そこまでしろとは言っていない」とやり過ぎることが痛みの原因だと。

そして、診断の最終的な結論は『高機能の発達障害』らしいのです。

迷走診断、ここに極まれりですね。

高機能の発達障害という日本語の意味がよくわかりませんが…

ここが医者の診断で疑問に思うところです。

病気と診断するなら、『何が原因で痛みが起こっているか?』の説明がありません。

発達障害が理由であっても、痛みまで、つながっていくメカニズムの説明が患者さんには必要です。

いきなり、ポンッと「運動不足が痛みの原因」とか「高機能の発達障害」と飛んでいるのです。

たとえば、『どんな状況の場合に、どの部分の痛みがひどくなるのか?』『何が痛みにつながる大きなきっかけなのか?』を話し合って、『運動不足』『発達障害』が、どんなメカニズムで痛みにつながるのかの説明が必要です。

必要なことは、痛みを治すためのロードマップ

具体的に患者さんと解決までのロードマップを見つけていく作業ができれば、今後、痛みを起こさない方法もわかるのではないでしょうか。

『痛みにつながっていくストーリー』が、わからなければ、この患者さんは次に新しい仕事に就いたとしても、また同じ痛みに襲われます。

毎日するべき運動の度合いだって、『具体的にどうすればいいのか』が患者さんには全く伝わっていません。

想像するに、この患者さんはエリートだということをちゃんと把握した上で指導していなかったのだと思われます。

運動量や運動の種類は、過去に運動経験のある人と、あまりない人では全く違ってきます。

この方がエリートである場合、通常の人ができない努力をするタイプだったのかもしれません。

「運動をしすぎるかも」と考えて指導するのも専門家の仕事です。

また痛みの原因は「高機能の発達障害が理由だ!」とわかったように言われていますが、結局、オチ(原因)がない…まただ。

医者の典型的な思考。

患者さんは、痛みの原因だけでなく、その原因が痛みにつながるメカニズムも知って治し、再発を防ぎたいのです。

自分自身でも診察を受けると、それが、いつもすっぽりと医者側の頭から抜けて落ちているように思います。

病気の評論と理解できない指導をするのが医者の仕事?

病名や障害名をつけることが、医者の仕事なのでしょうか?

本来は患者のつらい症状を緩和、治癒することが医療者の仕事だと思います。

仕事を頑張って、病気になった人は皆、高機能の発達障害なのか?

それなら、世の中には、けっこうな数で、高機能の発達障害の方がいらっしゃるのではないでしょうか。

運動をしろと、ざっくりとしたアドバイスで具体性がない指導をする医者が、患者さんをコミニケーション障害と診断するのなら、患者さんの一人一人の個性に合わせて、適切な運動やリハビリができるようなアドバイスができていない医者側こそ『コミュニケーション障害ではないのか?』と思ってしまいます。

『漢方治療の基本は、患者さんの話を聞くこと』から始まります。

患者さんが、まだ、話せていないことがあるかもしれないことも前提に治療をすることはある意味、必須です。

だからこそ、漢方薬を飲んでからの体の変化をお聞かせいただくことが、治療を前に進めていく上でとても重要なことなのです。

西洋医学であれ、東洋医学であれ、患者さんとのコニュニケーションは治療者としてはとても大切なことだと思うのです。

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ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

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