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ストレスチェック制度で気になること

この12月より、職場でのストレスチェック制度導入が義務化となりました。

この制度で働いている方一人一人のストレス度合いが軽減されることにつながるといいですよね。
みんなのストレス度を知ることによって、事業者側が思わぬ改善点に気づくこともあると思います。
受動喫煙の問題なども解決しやすくなるのではないかと思います。

でもこのストレスチェック、年々精神的な障害になる方が増えているという状況の中、その前に予防策をということでされるようですが、本当に予防策だけで済むのでしょうか?

今までは、自分から精神的に問題ではないかと疑わない限り、病院へ受診とまではいかなかったと思います。
義務化されるということは、自分ではそんなに問題ではないと思っているのに、重度だと判断され、医師への面接指導を受け、その結果病院へ通院するということになる可能性も増えてきそうに思えます。

ただ、言われるままにストレスチェックを受けたばっかりに重度のストレスを抱えていると診断された場合には、精神科の受診をすすめられることもないとは言い切れません。
そして、医者に精神科のお薬を処方されるケースがあるかもしれません。

例えば、「あまり眠れない。」という症状に対して睡眠薬を処方されるとします。
普通の人なら、眠れないからといって、わざわざ「睡眠薬」を処方してもらいに病院に行くことってあまりないですよね。
その発想がすぐに出て来ないはずです。

でも、この制度によって、ストレスから起こる症状として振り分けられることによって、精神科が遠い存在であったという方が、それまでより近い存在になりそうな気がするのです。
この制度がスタートするというニュースを聞いて、少し心配になった点です。

やはり、病院のお薬はその場をしのぐだけのものであって、やめたら元に戻るのです。ストレスの問題は、そのストレスの原因を解決しなければ、また、同じストレスを引き起こすのです。
問題の原因自体は病院の薬では解決しないのです。

眠れないという症状の本当の原因は、いろいろ複雑だと思います。体調の問題もあるかもしれないし、人間関係の問題かもしれません。
たくさんの問題によって、起こっている「眠れない」という症状は、ひとつずつ解決していった末に治っていくものであると思います。

時間もかかると思います。薬さえ飲めば、簡単に眠れるようになります。その簡単な方法を安易に手に入れてしまったら、ストレスの問題解決を後回しにしてしまいがちではないでしょうか。
そうなってしまうと、本当に怖いのです。
お薬を飲まないといけないというところまで、ストレスチェックで分かった場合は、本当にこのままの職場環境でいいのかどうかを検討するよい機会かもしれません。

私の友達は、仕事が辛くて、身体の不調を調べるために病院へ行ったときに、検査ではどこも悪くないので、精神科のお薬を出された時にハッと気づいたそうです。
「こんなものを飲んでまで、今の仕事を続けるのはやめよう。」と。

でも、どうしても仕事や環境を変えられない時って、ありますよね。

そんな時でも、できるだけ精神科のお薬を常用するようなことはやめていただきたいと思います。
それでは、いつまで経ってもなにも変わらないからです。

ストレスの問題は、お薬以外のことでも治す方法はたくさんあるはずだと思います。まずは、お薬を飲まずに、他にできることを探してみませんか。

ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

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