漢方専門まごころ漢方薬店

漢方薬はどれくらい続けるの?

漢方薬の種類によって飲む期間は違ってくる

症状があまり変わらないけど、同じ漢方薬をずっと飲み続けている・・・

そんな方は多いのではないでしょうか?

漢方に対する大きな誤解のひとつですが、漢方の医学理論を知らない方の中には、『漢方薬は3ヵ月は飲まないと効いてこない』とか『じわじわと効くものだから、飲んでいてもはっきりとわかるものではない』と理解されていたりします。

なかには、『漢方薬は10年飲みつづけないといけない』とドクターに言われた方もいらっしゃいます。

医者が漢方の医学理論を知らないにしても医療者として、この話は誤解では済まされませんね。

医者であれば、常識的に「10年も飲まないといけない薬ってどんな薬だ?」というくらいの疑問をもってもらいたいものです。

漢方は、ひとりひとりの体質を分析して、それにあった漢方薬を選びます。

そのため、使用する漢方薬は500種類以上あるといわれています。

人それぞれの体質に対してあわせていく漢方薬。

そのすべての種類の飲む期間が同じわけがありません。

あなたもあなたのお友達もみんな、体質が違うので、飲み続ける期間も違ってくるのです。

私も漢方に携わって長いですが、漢方薬全種類がなぜ「3ヵ月飲まないと効かない」と言われるようになったのか、その理由がよくわかりません。

日本の局方200種類全部が3ヵ月飲まないと効かないわけではないので、かなり「いいかげんな情報」がそのまま使われているのだと考えられます。

ある意味、3ヵ月飲みつづけないといけないといけないと考えていること自体、「私は漢方は詳しくわからない」と言っているのと同じかもしれません。

漢方薬や体質によって変わる薬を飲む期間

『漢方はじわじわ効くものだから飲んでいてもはっきりとわかるものではない』というのは、全面的に間違っているわけではありません。

漢方薬には、大きくわけて陰証陽証という体質に対応するお薬の種類があります。

陰証とは、おおまかに説明すると体力がなく、冷え症状があり、症状も目立って強くでてくるタイプではありません。

陽証とは、体力があって、冷え症状より、熱症状が目立ち、症状は強くでてくるタイプです。

基本的に、陰証の人は、よくなるまで、時間がかかり、陽証の人は、よくなるまで時間が短いと言われています。

つまり、漢方薬全部の種類が、じわじわとゆっくりと効くものではなく、早く働きかけるものや、ゆっくりと働きかけるものがあるのです。

漢方薬のバイブルといわれている傷寒論は、風邪やチフスの治療のことが書かれている漢方の教科書です。

風邪や当時1週間で亡くなってしまうチフスなどを3ヵ月もかけて治していたら、治療の意味がありません。

風邪の場合は、できれば、1日以内で良くしていかないと漢方薬を飲む意味がないのです。

病を患った期間によって変化する

漢方薬は、身体のアンバランスを整え、正常な自然治癒力を発揮して症状のない健康な身体になるお手伝いをします。

漢方薬が直接、症状を抑制したり、なくしたりするといった対処療法ではないので、身体のアンバランスになっている期間。

つまり、病気を患った期間長いほど、バランスを調整していくのに時間がかかります。

10年間、悩んでいる症状が10年かかるわけではないですが、やはり身体そのものを修復していくのに、それ相応の時間は必要になります。

漢方薬を実際に飲みつづける期間は?

よく考えてみると西洋医学の薬でも、どれくらい飲め続ければ治るかは、教えてくれません。

マニュアル的に3日分や1週間分といった、ある程度、決まった期間の処方をするだけです。

頭痛や下痢など、日常のちょっとした症状なら、飲んで、20分くらいすれば効いてくるはずなので、治ればやめればいいというのは、ドクターじゃなくてもわかります。

しかし、重度のアトピーの方は1、2年間、抗ヒスタミン剤やステロイドを使用していても、いつ辞めればいいのかは教えてくれません。

それどころか、途中から身体が治療の始めとは違う状態に変わってきているケースもあります。

また血圧のお薬は、一生飲み続けけないといけないと言われている方が多いようです。

こうなると治療期間は一生ですね。死ぬまで治っていないのと同じです。

漢方薬は3ヵ月たってから効いてくるものではないし、じわじわ効くものでもありませんので、誰にでも共通する『飲みつづける期間』というものは存在しません。

あえて言うなら風邪や急性の下痢や頭痛は、3日以内でなんとかしないといけないといったところでしょうか。

飲みつづける期間は体質やその人の状況によって、期間はいろいろと変わってくるのです。

だからといって、漠然とずっと飲みつづけないといけないということではありません。

漢方薬も薬です。できるだけ早くに廃止を目指すのがよいです。
(漢方薬の中には、体質改善的にずっと飲めるものもありますが。)

一番いいのは、何も頼らずに自分の力だけで健康を保てれば素敵ですよね。

漢方薬をやめるタイミング どこで根本的に治るか?

漢方の場合、どの教科書を調べてみても、漢方薬を廃止している期間がバラバラです。

それは、体質によって選ぶ漢方薬が変わるので、絶対にこれくらいの期間がよいといったことが決められないからです。

現在、私が治療している患者さんは、漢方の教科書の例にある患者さんとは全然違うかもしれません。

教科書を参考にしても結局、飲みつづける期間を調整するのには、漢方薬を選ぶ先生の経験と腕が重要になってくるのです。

いろいろな人の相談を受けていれば、似通った体質の方の治療をすることがあります。

また、そういった方は、選んだ漢方薬を飲んだ時の体の反応も似ています。

それを元に考えていけば、身体の変化をみながら、期間を推測はできるのです。

『実際の治療経験と漢方の医学理論』この2つの思考を組み合わせて、飲む期間を区切ることは、漢方薬を処方する側の先生にも良いことですね。

こういった方法を繰り返していると漢方の治療の腕があがっていきます。

それらを考えると同じ漢方薬を漫然と飲みつづけて治すのではなく、再発しなくなる体質を目標とする場合、漢方を専門にされているところがよいかと思います。

でないと漢方をあまり知らない先生だと経験不足なので漢方薬を飲みつづける期間は適当な期間として「3ヶ月」としか言えません。

ブログの著者 国際中医師 松村直哉

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