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漢方から考えるトマトの本当の役割

トマトは最近では、スーパーに行けば1年中、買うことができます。

種類も小さいプチトマトから大きいものまで、たくさんあります。

トマトはいつ食べても体に良いわけではない

トマトは、ビタミン、ミネラルの豊富な野菜です。

味も美味しいし、見た目も鮮やかで、最高な食材です。

冬でもトマト鍋にするほどに、とても人気ですよね。

ですが、体に良いからどんな人でもどんな時にもたくさん食べていいものでしょうか?

これだけ栄養価の高いトマトですから、どれだけ食べても悪いことはないと思ってしまいます。

ですが、トマトの特性は、体質や時期によって、あまりたくさん食べないほうがいい場合があります。

トマトの東洋医学的な効果

トマトの働きは、主に2つ

❶ 水分を補充し、渇きを収める。

❷ 体にこもった余分な熱を収める。

❶と❷の働きは、良い・悪いとは断言できません。

その理由としては、例えば時期が、夏の暑い時などに限っては、水分を貯めて、体の渇きをなくしてくれます。

また、体の熱を下げるのですから、暑気あたりを解消してくれるので、とても良い働きと言えます。

反対に寒い冬の時に食べるとすると、汗もかくこともないため、トマトの水分が溜まりやすくなることや、体の熱を下げてしまうと、余計に冷える体質の人もいます。

季節で言うと、トマトは暑い時、特に夏に食べると良い野菜です。

トマトが合わない体質

胃腸の弱い方は、トマトは体内に水分を貯めやすく、胃腸の負担になってしまいます。

いわゆる漢方でいうところの胃内停水というもの。

また、腎臓機能の弱っている方も、体内の水分の排泄が衰えているため、控えめにしないと体の負担になってしまいます。

また、全身が冷える方は、熱を収めるトマトの働きのため、より冷えがひどくなる可能性が高くなります。

冷えの方は生であっても、加熱したものであっても、食べ過ぎないように気をつけましょう。

トマトには栄養価が高く、特にトマトに含まれるリコピンは胃がんの予防にもなると言われていて、どんな方もたくさん食べることをおすすめしたいところですが、胃腸の弱い方や、腎機能が弱い方、冷えの方には、たくさん食べることはおすすめできませんし、ましてや、冬にトマトを食べることは控えていただきたい思います。

特に体調が悪くない方でも、冬のトマトの食べる量は、夏と比べて少なめにするように心がけてもらいたいと思います。

いつでも買えるからといって、トマトを一年中同じ割合で食卓に並べることは、正しい食養生とは言えません。

トマトの働きはどんな方でも冬のような寒い時期には体には負担となりますので、夏に比べて少ない量で食べるようにしていただきたいです。

こんなふうに、トマトの働きが体にとって、いいことでもあるがゆえに悪く作用する場合があるのです。

ですから、誰でも、いつでも、トマトは『ベストな食材ではない』ということを知っていただきたいと思います。

食べ物の効果は栄養素だけで考えてはいけない

化学的栄養素が、そのまま全ての人にとっていいとは限らないのですね。

食べ物には『東洋医学が考える食性』もあるのです。

食べ物は体に良いものであっても時に、悪い作用にもなることを知って、上手に食べることで健康につなげていってもらいたいと思います。

化学的な栄養成分だけでなく、東洋医学の食性など食べ物の正しい基礎知識を得ることが、健康への近道の一つではないかと、日々思いながら料理を楽しんでいます。

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ブログの著者 東洋医学カウンセラー 松村陽子

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